
先日、Twitterでもやり取りや相互フォローさせていただいたりとお世話になっている水瀬さんが出版された「お金は寝かせて増やしなさい」の本を読みましたので、レビューを書きたいと思います。
目次
著者「水瀬ケンイチ」さんとはどんな人?
15年間インデックス投資を実践されている個人投資家ブロガーさんです。梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記) のブログを運営されています。
本人は著書で「涙と苦労のインデックス投資家15年実践記」と言われているように、暗黒の時代もあり、続けるにあたって相当大変だったことがわかります。
日本ではインデックス投資はとてもマイナーで、最近でこそ少しずつ普及し始めていますが、15年前に始めようと思った人は日本で希少だったのではないかと思います。
注目されなかったのは、そもそも日本の金融会社での販売数が少なかったことと、歴史も浅く成功者が出ていないから注目を浴びることが少なかったんだと思います。
でも、「水瀬ケンイチ」さんは、今ではインデックス投資で有名な成功している著名人の一人です。
私も実際、何度かお会いさせていただいたことありますが、「揺るぎない芯の強さ」を感じました。
同じ投資手法をずっと15年間続けられてこられた方なので、気持ちが簡単に変わるような移ろいやすい人には達成できないことを感じさせられます。
「お金は寝かせて増やしなさい」はこんな人にオススメ

- これから資産をコツコツ長期的に増やしたい人
- 今投資をしているけど暴落の時代を経験したことない人
- インデックス投資をしているけど、出口戦略を考えている人
思わず入ってしまうプロローグと可愛い漫画

最初のページから漫画が差し込んであり、「投資本が苦手~」という方にも入りやすいスタートになっています。
そして、「なぜインデックス投資が良いのか」についても、個別株をやっていた実体験を元にたどり着いた流れがわかりやすく説明されています。
思わず、入り込んでしまうような流れとなっているので、ぐっと本に引き込まれます。
この本を読み、暴落の恐ろしさに改めて震える

そして、この本で伝えられているのが暴落の怖さです。
この本で15年間の歴史について簡単にご紹介されていますが、2008年に起こった世界金融危機の「リーマンショック」では、誰もが予想できない展開となり、世界中の株式・債券が同時に大暴落したという悪夢がそこにはあったそうです。
リーマンショックは、リーマンブラザースが経営破たんをしたことにより起こった世界不況です。
リーマンブラザーズの経営破産額はアメリカの市場最大の64兆円だったので、一気に世界中に影響を与えました。100年に1度の大不況です。
私も「リーマンショック」の時は大学生で、就活の時期でもあったので、よく「内定取り消しだ!」「就職氷河期突入だ!」などと、学生の肌から感じる暗黒の時代でもありました。
また一流企業や外資系企業よりも公務員が人気の時代となりました。
私は就活では幸いにも第一希望だった会社に入れたものの、今後将来が安泰なんて信じられないという疑念を強く持つことになりました。
水瀬ケンイチさんは、その当時、1年で資産が半分となり、2000万円が1000万円というのはかなり大きな衝撃だったと思います。
4年間元本割れに耐え、それでも「続ける」大切さ

リーマンショックから積立続け、ようやく回復したのが4年後だったそうです。
その間、「自分だったら本当に耐えられるかな?積立続けられるかな?」と自問しながら本書を読み進めました。
今は、投資をしていて正直楽しいです。その理由は、積めば積むほど、どんどん株価が上がる好調な時期だからです。
でも、それが暴落して、どんどん損失が膨らんでいったら・・・?
想像しただけで仕事が手につかなくなるような、心がソワソワ落ち着かなくなりそうです。
投資する元本の多さが大きなリターンにつながる秘訣でもあり!

インデックス投資15年間続けられて、気になっていた元本の金額とリターンですが、15年間で4000万円の元本で、リターンが+50%ということで、かなりの金額を投入していることが分かります。
また、日銀の黒田さんの金融緩和策やアベノミクスの恩恵を受けていることが大きくパフォーマンスを上げたポイントでもあります。
- コツコツ長期的に続けていく
- 元本の投入額を増やすこと
が大きな利益を得ることにつながることが分かります。
本を読んだり人から聞いて暴落の怖さは分かったつもりでも体感しないと中々分からない

この本を読んで改めて暴落の怖さについて考えさせられた一冊でした。
私のようなリーマンショックの時代を経験したことない世代は、どんなに本を読もうとも人から話を聞こうとも、こればかりは体感しないと分からないことが沢山あると思います。
特に今の株価の好景気状態では、暴落することを想像もできません。
だからこそ、どんな局面が来ても耐えられるよう、イメージして暴落の準備をすることの必要性を感じました。
まとめ
今回の本は、初心者から暴落を経験していない中級の投資家さんにとっても基本に立ち戻る教科書のような本だと感じました。
私は、今、株の割合がかなり大きいですが、少し債券や現金比率を見直そうかなと思い始めています。
▼水瀬さんにお誘いいただいたバンガード社とのブロガー交流会の模様です。
▼こういうイベントも毎月開催されているので、興味がある方はぜひ今年★
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