
つみたてNISAってご存知ですか?
2018年1月からスタートする非課税制度です。
目次
つみたてNISAフェスティバル2017とは?

2017年9月10日に虎ノ門ヒルズにて、金融庁が開催したイベントです。
一般の人たちに向けて、HP等で告知をしていて、定員になったら締め切りですが、応募すればだれでも参加できるイベントです。
金融庁が開催する目的は、2018年1月から開始する「つみたてNISA」を一人でも多くの人に広めたいという意図で開催されました。
「つみたてNISAフェスティバル2017」のプログラム
当日のプログラムです。
14:00-14:05 越智内閣府副大臣よりご挨拶
14:05-14:35 導入直前!「つみたてNISA」の制度説明、投資説明
14:45-15:25 私が考える「つみたてNISA」と「iDeCo」の活用法
15:35-15:55 個人投資家からの税制改正要望ベスト5
16:05-16:45 パネルディスカッション~つみたてNISAから考える日本の投資信託~
越智内閣府副大臣のご挨拶

最初の開会のご挨拶は、まさかの越智内閣府副大臣からでした。
そして、スタッフ用の緑色の「つみフェス」Tシャツを着ていました。
挨拶内容としては、
- 金融庁は、今まで個人投資家の声を聞くイベントは開催していなかった
- 個人投資家が代わりにブログやSNSで情報発信してくれて感謝、ネットの力はすごい
- 今回、双方向のコミュニケーションを取りたいと考えており、今日参加できなかった方たちへの情報発信をお願いしたい
導入直前!「つみたてNISA」の制度説明

金融庁の金融税制調整官の今井さんから、今回のつみたてNISA導入の主旨のご説明がありました。
日本人の金融資産が少ないという傾向に問題視
- アメリカやイギリスなど他国に比べ、日本は株式や投信を保有する割合は半分以下と少なく、日本人は現金・預金を持つ傾向が強い
- また、日本人は金融資産ゼロ世帯が30.9%ととても多い
- 収入が高いと言われる1000万円以上の人でも12.7%が金融資産ゼロである
とのこと。
金融庁では、少額投資ができることを知らない人と、積立投資を知らない人がまだまだ多いということで、今回の制度を機に広めていきたいということでした。
家計の安定的な資産形成に向けた取り組み
つみたてNISAの創設
- 一般的な家庭で投資できる少額からの長期・積立・分散投資を税制面でサポート
- 対象商品は、長期・積立・分散投資に適した投資信託に絞り込む
金融庁のお客様の為にたった業務運営の確立・定着
金融庁は金融機関に対して、「顧客本位の業務運営に関する原則」を策定したそうです。
これで、お客様(国民)の資産形成のことを考えた運営を定着させていくとのこと。
実践的な投資教育の推進
投資初心者向けに、簡単な誰にでも分かる投資の教材を作成して、金融機関での活用を促進するという施策です。
つみたてNISAの対象商品の条件
- 一般的なインデックス投資(パッシッブ運用)を基本
- 販売手数料は0%、コストに上限
という、条件を設け、
公募投資全体が5000本に対して、つみたてNISA対象は114本だそうです。
私が考える「つみたてNISA」と「iDeco」の活用法

登壇者が4つの家庭に応じて、アドバイスをするという内容でした。
登壇者
- ファイナンシャルプランナー 岩城さん
- 確定拠出年金教育協会 理事 大江さん
- FPアリシエイツ&コンサルティング 代表取締役 神戸さん
話のポイント
- アクティブ投信はコストが高く初心者にはハードルが高い
- iDeCoの枠は非課税なのに、定期預金35%で持つのはもったいない
- ポートフォリオを考えるときは資産全体で考えるのが大事
- つみたてNISAよりもiDeCoをメインで考え、リスクが高いもので考えるべき
- 夫婦でつみたてNISA枠を使うことで2倍の非課税枠が使える
個人投資家からの税制改正要望ベスト5
ブロガーの虫とり小僧さんが爽快に場を盛り上げて個人投資家の声を代弁してくださいました!
ちなみに裏話が書いてあるので、是非読んでみてください。
つみフェス(つみたてNISAフェスティバル2017)に行ってきました…妖しい浴衣に集まる警戒の視線
第5位 リバランス(NISA口座内での商品を入れ替え)してほしい
初めて購入し、その後、商品を組み替えたいと思った時、普通は、
今自分が持っている商品を売り、他の商品を買います。
その時に、非課税投資額を使わずに、商品の入れ替えをしたいという要望です。
これは、前向きに検討してくれるそうです。
第4位 対象商品の見直し
今、金融庁が決めている縛りを見直しして、対象商品の枠を広げてほしいということです。
第3位 NISA制度の一本化
現行NISA、ジュニアNISA、つみたてNISAの一本化ということです。
これは、今使っている人のことを考えると、一本化に変更するというのは難しそうです。
第2位 つみたてNISAの投資上限額の拡大
つみたてNISAの上限額は年間40万円です。
でも、その金額をUPしてほしいという要望です。
また、毎月つみたてと考えると、12ヶ月で割り切れる数にして、自動積立で全て枠を使いきりたいというご意見が多かったようです。
第1位 NISA制度の恒久化
NISA制度の恒久化、非課税期間の恒久化です。
やっぱり制度使うにあたって、制度が変わったり、期間が決められていたりすると投資をするのに迷いますよね。
パネルディスカッション~つみたてNISAから考える日本の投資信託~
将来の投資信託のあり方について、ディスカッションが行われました。
登壇者
- 投資信託事情の発行人・編集長 島田さん
- 格付け投資情報センターのファンド情報編集長 岡田さん
- 経済評論家 山崎さん
- 日本経済新聞社 編集委員 田村さん
話のポイント
- 現在の投資信託のうち99%は、問題がある。つみたてNISAは金融庁が用意した投資教育教材。とにかく使ってみるのが良い。(山崎さん)
- 本来買うべき安い時期に買わずに、高い時期に買い、安くなると売ってしまって損をしてしまう人が多い。何があっても積み立て続けるのがポイント(田村さん)
- 完璧に勉強してから投資をしようと思ったらいつまでも投資はできない。自転車と同じで、傷が浅いうちに転びながら続けるということが大事。ムリせず、投資をするべし(島田さん)
- 3つのアドバイスとして「続ける」「続ける」「続ける」ことである(岡田さん)
参加してみての感想
今回、「つみたてNISAフェスティバル2017」に参加して感じたことは、やっぱり投資の内容って、どうしても初心者には分からないような説明の内容になってしまうということです。
参加者は経験者ばかりで、本当に初心者の方で投資用語を知らないという方は、少ないようだったので問題ないですが、もし、本当に初心者の方たちを集めてやるときは、「そもそも投資って何?」というところから始まるのかなと思います。
初心者には、
- シンプルに
- 与える情報は最小限に
- 選択肢は極力少なく
というのが、良いのかなと。きっと難しい話を聞いて、考えて、そして面倒くさくなって、やっぱり辞める!という方が多いと思います。
ただ、今回のようにフェスティバルを開催するのは、金融庁にとって大きなチャレンジだったのかなと強く熱い想いを感じることができました。
▼先日、金融庁のセミナーに行った時のレポートです。金融機関を招いての有意義な場でした。
▼インデックス投資は初心者に易しい投資手法です。
初心者の方にはまず、ここからが始めの一歩ですね。
[…] 投資のことは楽しく勉強!金融庁の「つみたてNISAフェスティバル2017」に参加してきた♪ […]