
日本人2人に1人が一生のうち「がん」と診断される可能性があるこの昨今。
また、生活習慣病にも悩まされている人も多いのでは?
最近では住宅ローンと保険を組み合わせたサービスの医療系団信が多く出ています。
色々と医療系団信が出ているのすが、今回は、9月に新商品として登場した、オリックス銀行の生活習慣病団信についてご紹介します。
目次
そもそも団体信用保険とは?

マイホームを購入する時や、不動産投資は高い買い物なので、購入するときには大半の方が住宅ローンを組んで、お金を銀行に借りて家を購入します。
その時に、契約者が責任を持って毎月のローンを返済するのですが、万が一、契約者が亡くなった時に、家族に経済的な負担がかからないよう、死亡保障として「団体信用保険」に加入することができます。
これにより、契約者の方が亡くなっても、団体信用保険により、ローンの返済がなくなります。
医療系団信とは?

通常の団体信用保険(団信)は、死亡した時に残りのローンを保障するサービスですが、医療系団信とは、死亡ではなく、指定されている病気になった場合に残りのローン分を保障するサービスです。
各社によってそれぞれサービスは異なるのですが、主に下記の保障内容があります。
- がんと診断された場合に残りのローン分が保障される
- 3大疾病により、一定の状態となった場合に残りのローン分が保障される
- 生活習慣病により一定の状態となった場合に残りのローン分が保証される
不動産投資でもマイホーム購入でも使える保障
意外と知られていないのですが、マイホームはもちろんのこと、不動産投資用の物件でも団体信用保険と医療系団体信用保険は利用できます。
選択肢が広がって、自分の将来設計に合わせて、取捨選択すればよいですね。
オリックスがH29 .9~サービス開始する『生活習慣病団信<入院プラス>』の保障内容

今出ている銀行の団信サービスの中でもサービス内容が手厚いオリックス銀行の『生活習慣病団信<入院プラス>』について、どのようなサービスとなっているのかご紹介したいと思います。
死亡補償金
これは通常の団信と同じで、契約者が死亡した際に残りのローンが全額保障されます。
高度障害保険金
障害や、疾病が原因で、保険期間中に所定の高度障害となった場合に残りのローンが全額保障されます。
リビング・ニーズ特約保険金
医者の診断などから、保険会社に余命半年以内と診断された場合に残りのローンが全額保障されます。
がん診断保険金
医者にがん(所定の悪性新生物)と医者に病理組織学的所見(生検)により診断が確定された場合にローンが全額保障されるという内容です。
病変の組織(細胞)を採取して、それを顕微鏡で調べる検査です。病変の場所などにより、針状の器具を刺し採取し、また、メスで切離し採取します。
生活習慣病長期入院時保障保険金
10種類の生活習慣病になった場合に、住宅ローンの残り返済額が保障されます。
10種類の生活習慣病については、下記です。
- 糖尿病(とうにょうびょう)
- 高血圧性疾患(こうけつあつせいしっかん)
- 腎疾患(じんしっかん)
- 肝疾患(かんしっかん)
- 慢性肺炎(まんせいすいえん)
- 脳血管疾患(のうけっかんしっかん)
- 心疾患(しんしっかん)
- 大動脈瘤および解離(だいどうみゃくりゅう および かいり)
- 上皮内新生物(じょうひないしんせいぶつ)
- 皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がん
(ひふのあくせいこくしょくしゅいがいのひふがん)
上記10趣里の生活習慣病で、入院が継続して180日以上となった場合にローンの残債が保障されます。
初回入院給付金(月々のローンの保障)
障害や所定の疾病により、入院が連続して31日となった時に、初回の入院給付金として、月々のローン分、給付金となって本人に入ってきます。
その給付金で、返済するという仕組みです。
継続入金給付金(月々のローン分の保障)
また、初回入院給付金の支払い以降、ふたたび30日間入院した場合に、月々のローン分が給付金となって、本人に支払われます。
ただし、初回と合わせて継続した入院に対して、最大5回、保証期間内で最大36回までと制限があります。
医療系団信の特約をつけるために上乗せする金利について
各社様々ですが、基本的には、通常の融資がおりる金利+(団信・医療系団信)の金利となります。
特約は増えるほど、金利という毎月支払う費用に跳ね返ってきます。
オリックス銀行の場合は、0.1%程度の追加となります。
あくまでも保障なので、安心を買うか、買わないかという判断になります。
医療系団信のメリットについて
重複する内容の医療保険・生命保険には入らなくてよい
現在、加入している生命保険・医療保険が重複する場合は、解約できます。
また、不必要な保険に入らなくて済むというメリットもあります。
ガン・生活習慣病になったら、治療が完了しても返済額は0円
病気になりたくないことが大前提ではありますが、万が一病気になって、治療して職場復帰できても、残りのローンは全額支払わなくてよくなります。
ガンや生活習慣病は、なる確率も高いので、手厚い保険としても、その後のライフプランを計画する上でも少し安心できます。
医療系団信の気を付けるべきこと
途中解約できないものが多い
何かあった時に、解約できるというのはメリットが大きいですが、金利に上乗せするため、システム上、算出が難しいというデメリットがあります。必ず、解約できるかを確認した上で、加入するか決めましょう。
保障の対象となる条件について確認
ハードルが高く設定されているサービス内容もあるため、きちんと、どういう時に保障されるのか、確認しましょう。
保険料を確認すること
借り入れ金額や金利によっても変わってきますが、金利という金額ではない設定方法のため、きちんと毎月保険料がいくら発生するのか、確認した方がよいです。
金融会社に言えば、シミュレーションは出してくれます。
例えば、3000万円借り入れ、金利1%、35年ローンの場合、通常は、約550万円の利子支払額となります。
これに金利0.1%上乗せして医療系団信に入った場合、利子支払い額は約850万円となります。
約300万円が35年間に支払う保険料で、月々約7000円ほどになります。
通常の生命保険・医療保険・がん保険のセットと単純比較はできない内容となりますが、家庭の状況によっては選択肢の1つに入れてもよいのかもしれません。
加入できる年齢制限がある
加入できる年齢制限がある内容となりますが、このフルプランだと51歳までと定められています。
でも、最低限の生命保険・リビングサービス保険程度であれば、80歳までは加入できます。
ただし、当たり前ですが、いずれも健康体でないと加入はできません。
まとめ
今、金融機関は、いろんな商材を組み合わせて販売しています。
つい、将来が不安になって、あれもこれもとつけたくなりますが、自分のライフプランから考えて、自分の計画にあったサービスを活用していけばいいと思います。
私は、今若いので、すぐに利用するメリットは薄いと思っているのですが、年代が高くなって、不動産購入する時に、考えたい選択肢です。
▼不動産を購入する際に気を付けた方がいいことを書いています。
▼不動産業界のうたうべき内容が書いてあります。
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