
スマートデイズ社のサブリース「かぼちゃの馬車」の運営者破綻が社会的に問題になっています。
この問題点として、「サブリース」という契約を理解せずに、ついつい営業マンの言うことを鵜呑みにし、契約してしまったということが言われています。
今後、販売・管理会社に対して、説明の責任を問う制度が整備されていくと思いますが、実際、最終的に自分の身を守れるのは自分だけ。
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目次
サブリースの問題点とは?

※図は日経新聞より
サブリースとは、空室保証をしてくれる契約のことです。
物件購入の初心者だと、空室の問題を一番不安に感じると思います。
空室が多いと、自分の手持ちからローンを返済したり、管理費・修繕費を支払わないといけません。
1室4~5万円の家賃でも、空室戸数が多いと毎月のキャッシュフローが赤字になることもあります。
通常、サラリーマンの場合は、今の給料に余裕がある訳ではないので、この空室を異常に恐れます。
恐れるあまり、
- 「長期間借り上げしますよ~」
- 「家賃収入を保証しますよ~」
という甘い言葉にクラっといっちゃいます。
でも、実際に運営し空室が多くなると業者から、
- 家賃の減額
- 契約解除
を言ってきて、ローン返済に行き詰まるという地獄のような状況です。
サブリースに関する個人の相談件数は増加中

現在、こういった業者とのトラブルが相次ぎ、全国の消費者生活センターなどに寄せられるサブリースの相談件数は、3年連続で増えている状況です。
日本の法律だと、個人の所有者(オーナー)は地主という位置づけなため、民法の定める賃貸借家法が適用され、貸す側(オーナー)にとって、不利な法律になっています。
販売・運営会社と信頼関係を構築するのは良いけど、最終的には物件の力が大事

私も初めて物件を購入した時は、サブリース契約にしようか悩んだことがありました。
>>異例の『35年固定で家賃保証』のサブリース契約を管理会社と結ぶことを検討したけど、デメリットが大きいと思った理由
でも、そもそも「サブリース契約」を悩む時点で、その不動産投資に関して信じられない、不安な部分が多いということなんですよね。
その理由はなんでしょうか・・・?
それが正直な自分の防衛本能である心の叫びなのかもしれません。
私は、「サブリース契約」について悩んだ時に、業者の方に
「もし、あなたの事業が潰れたらどうなりますか?」と確認した物件がありました。でも、結局そこまで不安に思った物件は購入を見合わせました。
不動産投資は人から人に有益な情報が流れるので、業者との信頼関係作りも大事です。
でも、自分の大事な資産を投入する以上、業者を信じすぎずに物件の力の方を見極めていくのが大事ですね。
「まだ初心者で物件を見極めるのは難しいよ!」という人は、失敗してもリスクをなるべく抑えられるように失敗しにくい物件を選んだ方が良いと思います。
>>夫婦で不動産投資を始めて2年。アラサーOLが心境を語ってみる。
必ず物件の購入を検討する時は、適正価格かどうか第三者の価格診断も大事
物件購入の目星がついたら、その物件がどれくらい力を持っているのか、また適正価格で売られているのか市場価格を調べる必要があります。
高いモノを購入するときも、Amazonが安いか楽天が安いか、価格ドットコムが良いか調べたりしますよね。
(え、しない・・・?)
それと同じで、この物件の価格が本当に適正か知りましょう。
簡単には、
- 類似物件の売買価格を調べる
- 類似物件の家賃相場を調べる
- 他の不動産会社に物件を見せて価格・家賃の感触を聞く
をして、適正価格かどうかの判断をします。
インターネットである程度の価格が調べられるのはありがたいですね。
今回のスマートデイズ社の物件は市場相場より10~20%も高く売られていました。
そこで購入したオーナーの中で、立地が良かったオーナーはまだラッキーです。
土地の価値もつきやすいので売却できたり、家賃を多少下げても入居付けができますが、立地が悪いと身動きが取れなくなってしまいます。
管理会社も嫌だったら変更できるし、室内もリフォーム等の工夫ができますが立地だけは変えることができないのです。
最悪、委託会社は潰れること前提で考えること

まだ物件の力があれば、損切で売ったり、賃貸付けの工夫をしたりとやりようがありますが、委託会社の存続は自分ではコントロールできません。
私は今、物件の管理を委託している会社がありますが、
契約を結ぶときに、
「この会社が潰れる」リスクも想定しました。
簡単な買い物ではないので、それだけ本気にならないとですね。
今後、説明責任の義務の強化や、サブリースの法律が整備されていく方向性になると思うのですが、それにはまだ時間がかかりそうですね・・・。
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