
インデックス投資家の中で名著とされている「ウォール街のランダム・ウォーカー」
正直、初心者が最初に読む本としては、最低限の基礎知識がないと一度に理解するのは難しいと思います。(特に前半部分の専門用語・・・)
でも、何回か読むたびに理解でき、学びが得られる投資の基盤のような教科書本だなと感じます。
手元に置き、時間をおいて、何回か読むことで新たな発見ができそうです。
目次
本書の言いたいことはとてもシンプル

過去の歴史から研究され、前半部分は色々と難しいことが書かれています。
でも、この本書で言いたいことは、すごくシンプル。
「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、アクティブファンドに投資するよりも、インデックス・ファンドを買ってじっと待っている方が、はるかに良い結果を生む」
つまりは、
「難しいこと考えずにインデックス・ファンドを買い続けて行こう!」
ということです。(軽いかな?笑)
40年以上経った今、何度も改定版を出版していますが、伝えたいメッセージは変わっていません。
ゆっくりと、確実にお金持ちになる方法(急がば回れ)としてご紹介されています。
ランダム・ウォークとは?
そもそも、この本書のタイトルにもなっている「ランダム・ウォーク」とは、過去の実績から将来の動き予測するのは難しい(不可能)という意味で使われています。
これが株式市場だと、株価が短期的にどうなるのか予測するのは難しいということです。
投資で難しいのは、投機にお金をつぎ込みたくなる誘惑を振り払うこと

最近で言うと、ビッドコインのように、「短期的に儲かる!!」と大多数の人が一斉に市場に参入する投機的なものがあります。
参入するタイミングによっては、借金をするほど損失が出た人もいたそうです。
こういった流れは、チューリップ・バブルのように、昔からバブルの魅力に逆らえず、買いに走ってしまうという過去の歴史もありますね。
人が買う、儲かるからと安易に流されて参入してしまうと危険ということです。
バブルは必ず、元の適正価格に戻るからです。
だからこの本では、何もせずインデックス投資の自動積立が流行りもなく市場平均を買い続けられ、良いということですね。
投資で一番難しいのは、投機にお金をつぎ込みたくなる欲求を抑えることとのこと。
自分の運用能力を過信しすぎてはいけない

投資家あるあるだと思います。
日本人は投資にアレルギー反応を示す人が多く、その中で世間の価値観に流されずに投資をすると決めた人は、一定以上のマネーリテラシーがある方だと思います。
または、勉強していく中で「投資をしていない人にはない」知識を持つことができ、自信をつけることもあると思います。
正解がない投資において、過信はいけないと分かりつつ、心のどこかで
「自分のポートフォリオは最高だ!」
「自分の投資スタイルに間違いはない!」
と思う気持ち出てきちゃいますよね。
ただし、自分の能力の過大評価は、時にリスクを軽視し、将来起こる事象をコントロールできると思い込む傾向が強いということを本書では言っています。
こうなった中、上手くいった場合と上手くいかなかった場合の精神状況を分析しているのはすごく興味深かったですね。
リスクに関する知識が学べる
- リスクとリターンは正比例
- リスクは投資期間に依存する
- ドル・コスト平均法はリスクを効果的に軽減
- リバランスによってリスクを減らし、リターンを高める
- リスク選好と許容度を区別する
このようなことが説明されています。
結局は、資産をどこにどのくらい配分するのか、アセットアロケーションが大事ということ。
リスクを減らし、リターンを高めていく。
そのために、年齢やリスク許容度にふさわしい資産割合を決めて、その通りに調整(リバランス)していく。
>>アセットアロケーションを初公開*バランス型もExcel入力方式でスッキリ
【極論】日本人の大多数はバランスファンド1本で良いと感じる
「ん?リバランスって面倒!株価も気にしたくない!」という人が大多数だと思います。。。
そんな方は、極論バランスファンド1本で良いと思います。
今は、バランスファンドでも信託報酬が低い投資信託も出ています。
また、年代によって配分も変えた方が良いので、
- 20代~40代は株式の割合を多く
- 40代~60代は株式の割合を少なくし、債券・現金割合を多く
など、年代に合った投資信託を選んでも良いと思います。
そういう意味では、私が投資している「世界経済インデックスファンド」は、年代に合わせて選びやすいです。
例えば
- 20~40代・・・世界経済インデックスファンド株式シフト(株式75%)
- 40~60代・・・世界経済インデックスファンド無印(株式50%)
と、年代によって、リスク許容度によって株式の割合を変更するイメージです。
または、
- eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)
で、世界中の株式・債券・REITに分散投資する方法。
または、
- ニッセイ・インデックスバランスファンド
は、新興国、REITに投資したくない人向きに株式、債券に投資したい人。
など、バランスファンド一本で、世界中に分散投資でき、リバランスを自動的にやってもらえるのがメリットです。
投資に興味がない人が大方だと思うので、そういう人には「バランスファンド1本」で十分だと思います。
>>インデックス投資とは?初心者でも上級者でも同じパフォーマンスを維持できる投資手法
まとめ
このこの「ウォール街のランダム・ウォーカー」は、インデックスファンドの「長期・分散・積立投資」を強く推奨し、それに基づく研究根拠を示しています。
でも、アクティブファンドへの投資でも選定する条件が載っていて、インデックス投資家限定ではなくても
- 投資をしていない人
- 投資している人
におすすめできる本ですね。
家庭の倹約についても書かれているので、投資と倹約、税金のことなどセットで考えられる一冊でした!
>>4大固定費の削減を実施!我が家の大きい固定費をほぼ0円に近づけたら精神的に余裕が持てるようになった
こちらは、難しい用語もないため分かりやすく書いてあるので、
まだ投資をしていない初心者が買う1冊として、おすすめです。
コメントを残す